
2026年10月08日
事業を続けていくうえで、売上や利益と同じくらい重要なのが「納税スケジュールの管理」です。
「確定申告の時期は分かるけれど、住民税や事業税はいつ?」「法人税と消費税は決算後いつまで?」と迷う方も少なくありません。
特に個人事業主や中小企業では、帳簿上は利益が出ていても、売掛金の入金前に納税期限が到来し、手元資金が不足するケースがあります。
そこで本記事では、個人事業主・法人それぞれの主な納税スケジュールを分かりやすく整理し、資金繰りで注意したいポイントについても解説します。
個人事業主と法人では納税スケジュールが異なる
個人事業主と法人では、税金を計算する期間が異なります。
原則として1月1日~12月31日を1年間として所得を計算します。
会社ごとに定めた事業年度・決算月を基準として税金を計算します。
そのため、個人事業主は毎年ほぼ同じ時期に税金の支払いが集中する一方、法人は決算月によって納税時期が変わります。
個人事業主の主な納税スケジュール
個人事業主が特に確認しておきたい税金は次のとおりです。
| 税金 | 主な納付時期 | ポイント |
|---|---|---|
| 所得税・復興特別所得税 | 翌年3月15日頃 | 確定申告と同時期 |
| 消費税・地方消費税 | 翌年3月31日 | 課税事業者のみ |
| 住民税 | 一般的に6月・8月・10月・翌年1月 | 自治体によって異なる |
| 個人事業税 | 原則8月・11月 | 対象業種・所得等による |
| 所得税の予定納税 | 7月・11月 | 一定額以上の場合 |
| 消費税の中間納付 | 年1回・3回・11回など | 前年の税額による |
1.所得税・復興特別所得税
個人事業主は、1月1日から12月31日までの所得を計算し、原則として翌年3月15日までに確定申告・納税を行います。
基本的には、
を基準に所得税額が計算されます。
2.消費税・地方消費税
消費税の課税事業者である個人事業主は、原則として翌年3月31日までに消費税・地方消費税を申告・納付します。
所得税とは期限が異なる点に注意しましょう。
消費税は日々の売上とともに入金されるため、運転資金として使ってしまいやすい税金です。
決算や確定申告時にまとまった納税額が発生する可能性があるため、納税予定額を別口座に確保しておく方法も有効です。
3.住民税
個人事業主の住民税は、前年の所得などをもとに自治体が計算します。
普通徴収の場合、一般的には、
- 6月
- 8月
- 10月
- 翌年1月
の年4回に分けて納付します。
ただし、自治体によって具体的な納期限は異なるため、届いた納税通知書を必ず確認してください。
4.個人事業税
一定の業種に該当する個人事業主には、個人事業税が課税される場合があります。
第1期:8月
第2期:11月
すべての個人事業主に課税されるわけではなく、事業の種類や所得金額などによって異なります。
5.所得税の予定納税
前年の所得税額などをもとに計算した予定納税基準額が15万円以上の場合、原則として所得税の予定納税が必要になります。
第2期:11月
予定納税した金額は、翌年の確定申告時に最終的な所得税額と精算します。
売掛金の入金を待たずに資金化できるファクタリングという方法があります。
ソクデルでは、法人・個人事業主どちらからのご相談にも対応しています。
法人の主な納税スケジュール
法人の場合は、個人事業主のように全国一律で3月に納税するわけではありません。
「決算日から何か月後か」で申告・納付期限を管理します。
| 税金 | 原則的な期限 |
|---|---|
| 法人税 | 事業年度終了日の翌日から2か月以内 |
| 地方法人税 | 原則、法人税と同時期 |
| 法人住民税 | 原則、決算後2か月以内 |
| 法人事業税 | 原則、決算後2か月以内 |
| 消費税・地方消費税 | 原則、課税期間終了後2か月以内 |
| 源泉所得税 | 原則、支払月の翌月10日 |
1.法人税
法人税の確定申告・納付期限は原則として、
です。
例えば3月31日決算の法人であれば、原則として5月末までに法人税を申告・納付します。
- 3月決算 → 5月末頃
- 6月決算 → 8月末頃
- 9月決算 → 11月末頃
- 12月決算 → 翌年2月末頃
2.法人住民税・法人事業税
法人には国へ納める法人税だけでなく、地方自治体へ納める税金もあります。
- 法人都道府県民税
- 法人市町村民税
- 法人事業税
- 特別法人事業税
これらも原則として、事業年度終了後2か月以内に申告・納付します。
決算後は国税・地方税・消費税などを合わせた納税総額を確認しておくことが重要です。
3.法人の消費税
消費税の課税事業者である法人も、原則として課税期間終了日の翌日から2か月以内に消費税・地方消費税を申告・納付します。
そのため、決算後には、
など複数の納税が重なる可能性があります。
消費税の中間納付にも注意
個人事業主・法人のどちらにも関係するのが、消費税の中間申告・中間納付です。
| 直前の確定消費税額※ | 中間申告回数 |
|---|---|
| 48万円以下 | 原則不要 |
| 48万円超~400万円以下 | 年1回 |
| 400万円超~4,800万円以下 | 年3回 |
| 4,800万円超 | 年11回 |
※地方消費税を除いた金額を基準とします。
給与を支払っている場合は源泉所得税も確認
従業員に給与を支払っている事業者などは、源泉徴収した所得税を原則として給与などを支払った月の翌月10日までに納付します。
一定の要件を満たし、納期の特例を受けている場合は、
7月~12月支払分:翌年1月20日
にまとめて納付することができます。
注意したい「黒字なのに現金がない」状態
事業者が納税時に注意したいのが、利益は出ているのに手元資金が不足している状態です。
① 9月に500万円の売上を計上
② 売掛金の入金は11月末
③ 10月末に給与・仕入代金・税金の支払いが集中
会計上は売上や利益が発生していても、実際のお金が入ってくるのは数週間~数か月後というケースは珍しくありません。
納税資金を確保するための3つのポイント
① 納税資金をあらかじめ取り分ける
売上が入金された段階で、一定額を納税用の口座へ移しておくことで、日常の運転資金として使ってしまうリスクを抑えることができます。
② 6か月~12か月先まで資金繰り表を作る
売上・仕入だけではなく、
- 法人税・所得税
- 消費税
- 住民税・事業税
- 源泉所得税
- 社会保険料
- 借入金返済
なども資金繰り予定に含めておくことが重要です。
③ 売掛金の入金日を確認する
納税日前に十分な売掛金の入金が予定されているか確認します。
売上はあるものの入金サイトが長く、一時的に資金が不足する場合には、銀行融資などに加えて売掛債権を早期に現金化するファクタリングも選択肢のひとつです。
納税・給与・仕入代金など、支払いが先に到来する場合は、
売掛金を早期資金化する方法があります。
※審査結果等により、ご希望に添えない場合があります。
納税が難しい場合は放置しないことが重要
納期限を過ぎると、原則として延滞税が発生します。
さらに滞納状態が続いた場合には、督促や財産の差押えなどの滞納処分につながる可能性があります。
納税が難しいことが分かった段階で、早めに税務署や自治体、税理士へ相談しましょう。
まとめ|納税日も資金繰りの予定として管理しよう
個人事業主・法人にとって、納税は毎年発生する重要な資金流出です。
所得税・消費税・住民税・個人事業税・予定納税など、それぞれ支払時期が異なります。
法人
特に重要なのが「決算日から2か月後」です。法人税・地方税・消費税など複数の納税が重なる可能性があります。
税金については「いくら払うか」だけではなく、「いつ、いくら資金が出ていくのか」まで把握しておくことが大切です。
売掛金の入金時期と納税期限が重ならない場合は、早めに資金繰りを確認し、金融機関への相談や適切な資金調達方法を検討しましょう。
カテゴリ:ソクデル情報館




